風の便り from あらし山

雲の変化を愛でて、自然の移ろいを語り、人生の機微を楽しむ。ある時はミカン山から、ある時は雑踏の中から、雲の変化の如く・・・。
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明暗を分けた石垣の存在

 先日、NPO法人坂の上のクラウド利用研究会の理事長をしてもらっているJWFの牧さんから電話があった。

 ”田舎には、いろんな山道があるやろ。山道には溝があって山水が出ると排水路になっている。それが最近では廃園などが多くなって手入れができていない。それが詰まって機能せず、山水が脇にそれて流れて崩れるようになっているんじゃないか”というものだった。実に身につまされる話であり、他人事ではない!

 今回の梅雨最終の豪雨被害は凄まじい。

 平地の川が氾濫し浸水被害もさることながら、至る所で土砂崩れが起こっている。

 昨日、所用で出かけた折のこと、柑橘園がスダレのように土砂崩れが起きた光景が目の前に広がった。

 見ると近年の園地造成で、斜面に柑橘を植えているだけの園地である。

 近くの石組み(石垣)の園地には、被害は見られない

 この状況は、あらし山の地元でも同様で、それも先祖が築いた石垣において顕著である。

 それにしても昔の人はエライものだ、地形を知り排水のスベ(術)を知ってのことである。

 タネ(谷)筋毎に排水路を小まめに設け縦に通る山道も排水路である。

 今や車が通らない山道は手入れが滞り荒れている所が多いが、これらの山道こそ重要な排水路であることを今回の豪雨は教えてくれている。

 この教訓を忘れてはいけない!

 

【柑橘園の土砂崩れ】

2018明浜豪雨被害(1)

【園内の排水路】

2018明浜豪雨被害(2)

【昔ながらの石組みの園地(無被害)】

2018明浜の石垣(無被害)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”2018南海豪雨”と呼びたい!

 父から常々、”水はけ(排水)には注意しとけよ、大変なことになるぞ!”と言われていた。

 あらしやま山荘は、標高200mmのしかも高い石垣の上に建っており、家も人生も”崖っぷち”である。

 この5日から信じられないような豪雨となり、降り始めからの雨量はあらし山で”427mm”を記録した。

 6日と7日の二日間で”360mm”の雨が降ったのである。

 しかも山間であるために台風並みの強い風が吹き、家や石垣がいつ崩れるのかと生きた心地がしなかった。

 気象人ではあるが、初めて「集中豪雨」なるものを体験したわけである。

 いままで集中豪雨と言えば九州というイメージがあるが、今回は地形的に四国南西部、とりわけ豊後水道から入ってくる暖湿流が印象的だった。間違いなく温暖化により、太平洋高気圧の中心が高くなり、大陸からの寒気の張り出しも強く、その狭間の四国南西部を中心に豪雨となったものと思われる。これは単なる偶然ではなく、梅雨末期の大雨のパータンが変わったと認識せざるを得ず、今後、要注意である。

 確か去年の線状降水帯による豪雨は「九州北部豪雨」と名付けられたと思うが、今回は警鐘も含めて「南海豪雨」と呼びたいものである。

 

【1時間降水量が最大時の降水図】

7月7日降水レーダー

 

2018南海豪雨の気象(あらし山)

 

 テレビの天気解説での「太平洋高気圧の縁を回って梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が次々と流れ込んできました」というのでは、ちょっと説明しきれず、”上空の太平洋高気圧北西側の暖湿流の集中域を上空の気圧の谷(偏西風南側の蛇行域)が通過したから起きた”と理解すればいいと思う。さらに台風8号の影響で太平洋高気圧が張り出し、上空の気圧の谷の東進をブロックしたために同じ場所で大雨が続いものと思われる。

 

南海豪雨解説図

 

 

 下の図はスーパーコンピューターによるシュミレーションである。

 紫色は下層雲で、図の書き込みを読めば今回の豪雨がイメージできる。

 

南海豪雨解説

 

 

 

レッドベリー、この”オッサン”は凄い!

 「くつが一足あったなら」の原曲である「Goodnight Irene」という曲を作ったレッドベリー(Lead Bellyという人を調べていると、なんとビートルズの誕生にも関係していたということがわかった。

 彼の生まれた年は1888年、日本では明治21年ということになる。
 このオッサン、有名な話だが人を殺めて刑務所に入っている
 彼の歌はよほど多くの人に感動を与える力があったらしく、服役中に書いた曲が州知事を感動させて、35年の刑罰から2年で釈放されたと言われているが、釈放されてから5年後に刑務所で再び服役している。この時は白人の音楽学者が州知事に早期釈放を陳情し、放免されている。

 まさに、”芸は身を助ける”とはこのこと!

 その後、出所してレコードを出すのだがセールス不十分で売れず、脅迫でまたまた刑務所に戻っている。
 1940年に釈放されるとフォークブームで、ウディ・ガスリーやピート・シーガーらに歓迎され、1950年代にはフォークが一大ムーブメントになる。
 一方、イギリスでは彼の歌が大ヒットし、それが「スキッフル・ブーム」を生み出し、これがビートルズなどブリティッシュ・ロック・バンドの誕生のきっかけとなる。”スキッフル”というのは、カントリー、ジャズ、ブルースなどの影響を受け、最近のバンドの原型だと思ったらいい。
 さらに、アメリカではピート・シーガーが彼の曲「Goodnight Irene」をカバーして全米ナンバー1になるが、この大ヒットは彼が死んだ1年後のことだった。この曲を気に入ってカバーしている人たちは数知れず、彼の歌はよほど多くの人に感動を与える力があったらしい。

 ・・・ということだが、レッドベリーの詳しいことは、鳥取のブルーズ野郎に教えてもらうとするか!

 

Leadbally

 

 

 

 

アメイジング・グレース

 5月29日の松田ari幸一さんのハーモニカライブのアンコール曲は、「アメイジング・グレース」だった。

 これは、かねてより私がariさんにお願いしていたものである。

 この歌の歌いだしは、このように始まる。

 

 ♫ アメイジング・グレース(なんと甘美な響きよ)

  私のようなろでなしでさえ、救ってくださった

  私はかつて道に迷っていたが、今は見つけだされた

  私の目は真実が見えなかったが、今は見える ♫

 

 この歌はイギリスのジョン・ニュートンという牧師が作った讃美歌だとされているが、実は彼の実体験に基づいて書かれたものである。彼は船乗りで、いろいろな船を渡り歩くうちに奴隷売買に手を染めて、若くして莫大な富を気づくようになる。

 アフリカで人々を拉致し”奴隷船”と呼ばれる船に乗せる。白人が行った黒人達の扱いは、家畜同様か、それ以下という。当時は、船自体の衛生状態が非常に悪く、たくさんの黒人達が感染症や栄養失調などで命を落とした。

 1748年5月10日、船長として乗船していた奴隷船が激しい嵐で遭難沈没の危機にあい、彼は、今にも沈みそうな船の上で必死に命乞いをしたという。敬虔なクリスチャンの母親に育てられたが、心の底から神に祈りを捧げたのは、これが初めてだった。

 彼の船は奇跡的に助かったが、彼は、この日を自分で"第二の誕生日"とした。

 その後、彼は奴隷売買から足を洗い、懺悔の意味もかねて牧師になった。そして、過去に罪深い奴隷売買に関わったことを深く悔い「こんなろくでなしの自分でも、神は赦してくださった」という感謝を込めて、この曲を書き上げたという。

 メロディーは、アイルランドかスコットランドの民謡を掛け合わせて作ったとか、19世紀に南部アメリカで作られたなど諸説あるが、詳しいことはわからない。

 アメイジング・グレースAmazing Grace)は「すばらしき恩寵」と訳されている。

 

【松田ari幸一さんの演奏で「アメイジング・グレース」を】

くつが一足あったなら

 5月29日の松田ari幸一さんのハーモニカライブ最後の曲は、「くつが一足あったなら」でした。

 繰り返しの”Irene Goodnight”を皆で歌ったんですが、良かったですねぇ。

 ”この曲は聞いたことがあるなぁ!”と思ったら”やぎたこ”の新しいCDに入っており、歌詞の流れから”高田 渡”の曲だとわかりました。

 この曲は、アメリカのフォークグループWEAVERSの「Goodnight Irene」の曲に、ウクライナの詩人”シェフチェンコ”の詩を付けて、”高田 渡”が歌ったものです。調べると、”シェフチェンコ”はロシア革命が起きる前のロシア皇帝時代の人のようです。WEAVERSは、フォーシンガーのピート・シーガーなどで結成された4人組のフォークグループです。

 「Goodnight Irene」は、1950年に全米で13週連続一位になっています。

 この曲を作ったレッドベリーという人は黒人で、”高田 渡”の音楽のルーツにもなってるらしいのですが、ロシア革命以前のロシア皇帝時代の詩とアメリカのフォークソングと結びつけたあたりは、”高田 渡”のセンスなんでしょうねぇ。

 

【松田ari幸一 ハーモニカライブin愛媛でのラストソング】

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